2020.03.06 毛髪再生医療
毛髪再生医療において、自家毛髪培養細胞を用いた細胞治療法に安全性と改善効果を認め、男女の壮年性脱毛症の新しい治療法になりうる事が示されました。
現在、脱毛症の中でも発症頻度の高い男女の壮年性脱毛症は重篤な疾患ではありませんが、外見に重大な影響を及ぼすことから、QOL向上の観点で治療法開発が期待されています。
壮年性脱毛症の治療法として、日本国内では幾つかの薬剤等が用いられていますが、継続的な服用が必要であることや、女性の場合は薬剤の選択肢が限られている事などの課題があり、また、それらの効果は男女を問わず十分ではありませんでした。
今回の臨床研究では、細胞治療技術の安全性・有効性を確認し、脱毛症や薄毛に悩む幅広い方々に向けた細胞治療法の開発を目指しています。
東京医科大学特定認定再生医療等委員会にて承認された計画に基づき、毛球部毛根鞘(DSC)細胞加工物(以下、S-DSC(TM)(※)と総称する)を用いた自家培養細胞の頭皮薄毛部への注入施術の安全性と有効性を検討する臨床研究を実施しました。
本臨床研究では、S-DSC(TM)を薄毛部の小さな面積に一度だけ注射し、有効な細胞濃度を決定し、安全性を確認しました。
しかし、臨床で実際に治療法として使用する為には、薄毛部全体に複数回投与して、見た目で解る治療効果と安全性を示す必要があります。
その為の臨床研究を、今後、実施する予定との事です。
・こちらの記事は電子版「日本経済新聞」より引用しました。
https://www.nikkei.com/article/DGXLRSP530394_W0A300C2000000/
臨床研究も早くおえて、是非、実用化を目指して頂き、できれば保険適用にもしてほしいものです。
頭皮へのPRP療法